こんにちは。
にしっぴ~です。
フィッシングショーでも話題になったダイワの最新リール、「セオリー」。
発売されて以降、本当に大人気のようですね。
低価格ながらダイワのテクノロジーを詰め込んだ最新鋭のリールといえるモデル。
僕もそうなんですが、この価格でこの機能には正直驚いた人も多いのではないかと思います。
今日はこの新製品「セオリー」について僕なりの考察を述べさせていただきます。
ZAIONがもたらす軽量&高剛性リール。
ダイワが開発したZAION素材は何も今回が初めて導入された訳ではなく、今ラインナップ中のスピニングリールのボディやローターに広く採用されている素材です。
このZAIONはカーボン樹脂繊維をベースにして作られているのですが、実はこの素材は30年ほど前から既に存在していたものなんです。
しかし、いつしかアルミやマグネシウムが全盛の時代になりました。
再び日の目を見たのは、2007年頃にダイワがZAIONを開発し、「ルビアス」に採用したのが始まりです。
これには、カーボン技術の発達が要因といえます。
カーボン成型技術の向上により、樹脂の量が減りカーボン繊維の割合が上がることでより高弾性カーボンが作られるようになりました。また、カーボン繊維の微細化が、強度の向上に繋がったこともあげられます。
このカーボン樹脂繊維がもたらすメリットはなんといっても軽量にできること。
現在リールに採用される素材はアルミ、マグネシウム、カーボン、ガラス繊維などがありますが、中でも最も軽い素材といえます。
また、強度的にもマグネシウムと同等の性能を持ち、サビるいことがないため防錆処理の必要がありませんし、樹脂のため成型の自由度が高く少ない工程で製品化することができるため、コストダウンにも繋がることなど、メーカーにとっても良いことづくめの素材なんです。
「セオリー」では、このZAIONをリールのボディとローターに使用することで、強度を保ちつつダイワのスピニングリールの中でも最軽量を実現しています。
またローターに採用することで巻き取り時の滑らかさを生み出し、感度の向上にも繋がっています。
手動から自動へ。ドラグ性能を変えたATD。
このATDに関しては正直まだ僕は体験していません。
何しろ2、3世代前のリールしか所有しておりませんので…。
ダイワのドラグシステムにはUTD(アルティメットトーナメントドラグ)というものがありますが、その進化系として ATD(オートマチックドラグシステム)を新たに開発しました。UTDが滑らかなドラグの滑り出しなら、ATDはフッキングからファイト中までのドラグ手動調整を、全てオートマチックにやってしまおうというもの。
通常ドラグはラインブレイクを防止するため、一定の負荷が掛かればドラグが滑りラインが出ていくものですが、このATDはフッキング時はしっかりとドラグがきき、魚の走りに合わせて自動的にドラグが滑るというもの。
アングラー側はロッド操作とリーリングに集中していればいいという訳です。
なんともスプール内に夢のようなシステムが組み込まれているように感じますが、ドラグワッシャーの多少の改良はあれど、全てはドラググリスの改良により生み出されているもののようです。
このATD、僕も1度は体験してみたいものです。
いまやダイワスピニングの常識となったマグシールド。
このセオリーにもピニオンギア部に採用されており、防水、防塵性と滑らかなリーリングに貢献しています。
ダイワスピニングリールでは、もう既にこのマグシールドが当たり前になっていますね。
以前にも申しましたが、このマグシールドについて僕は必要ないものと考えています。
防水性能を謳うのならば完全防水にしなければ意味がなく、一部の防水は気休めにしかなりません。
恐らくダイワはこのマグシールドを使い完全防水を目指しているのではないかと思います。
まだ暫くはこのマグシールドを大きく宣伝していくでしょう。
決して悪いものではないので、完全防水が本当に実現するのかダイワのテクノロジーに期待しましょう。ただし、もし実現すれば一切ユーザー側のメンテナンスが不可能になりますが…。
まだまだこのセオリーには多くのダイワテクノロジーが詰め込まれています。
事実、あのダイワの最高峰である「イグジスト」と、殆ど変わらないぐらいのテクノロジーが詰め込まれています。変わるのはマグシールドボールベアリングの有無とラインローラー部のマグシールド化ぐらいなんですよ。(カタログスペック上)
セオリーには通常のボールベアリングが7箇所に使用されています。
ぶっちゃけ、ベアリングなんてなんとでもなりますからね。
それなのに価格は4万円以上の差があるんです。
いかにセオリーが高性能なのにリーズナブルかがわかります。
ダイワの本気度が感じられるこのセオリー、本当にオススメです。
それでは、また。